2021年9月2日木曜日

ボトルファーメーションという技術

 


Far Yeast Brewing 源流醸造所へおじゃましました。同社の瓶・缶商品は容器の中で2次発酵をおこなっていてその製造過程がとても気になっていました。


ボトルファーメーションという伝統的な技術なんですが、冷蔵しなくてもクオリティを保てるというのはとてもエコな感じがします。


さっそくFar Yeast Brewingではなぜそんなことができるのかという問いに、ベルギーとのつきあいがあってそこからノウハウを取得した・・と、意外にもあっさりとした山田社長の返答。そういえば馨和 KAGUAはかつてベルギーでつくられていましたよね。


そして、生きた酵母には心地よい温度が20度前後だという。もちろん夏の高温にさらすのは論外ですが、冷やしすぎるのも味わいに良い影響があるとはいえないようだ。高い温度で保管するとエステルの良い香りがでてきて、低い温度だと草のような香り(ホップ)がたもたれるという。さらにTOKYO IPAは製造から3ヶ月たったころが飲み頃だとか。


醸造所を案内していただくと、高いクオリティを保つための醸造設備はもとより検査機や充填機が充実していました。冷暗所で1年間の賞味期限を保つというレギュラー商品のバックボーンとなっています。


チルド輸送や冷蔵保管さらには賞味期限などを考えると、この技術が広まることを願うばかりです。


2021年5月4日火曜日

志賀高原ビール NIGORI Sake IPA

 

志賀高原ビール×清酒 縁喜とのコラボによってできたSAKE IPAです。人気の高いビール「其の十」に、縁喜 純米吟醸の完熟もろみを加えてできました。山吹色の超濃厚なボディにパイナップルやマンゴーのような香りと吟醸香が調和した絶妙なアロマ。またもろみの酸味や甘味がつくりだした味わいは繊細な和食とのペアリングもいけそう。超濃厚でありながらスカッとしたキレ味という凄みもきかせてます。麦酒×日本酒でできたJapanese Hazy IPA。

・志賀高原ビール NIGORI Sake IPA  Alc:9.0% IBU:66 WEB>>>




2021年4月28日水曜日

ちょっとマニアックなビール


最近は、缶のクラフトビールが多くなってきましたね。流通コストや品質保持でメリットがあるようです。いっぽうで缶では対応がむずかしいのが瓶内二次発酵のビールです。発酵によって炭酸ガスが発生しますので耐圧ボトルが必要になります。京都醸造から発売された「古道を行く」はそんな瓶内二次発酵のビール。手元においてさらなる熟成を楽しむというちょっとマニアックなビールです。


・京都醸造 古道を行く/セゾン(瓶内二次発酵)
・京都醸造 送り犬/ベルジャンバーレーワイン
・京都醸造 野生主義/ブレットIPA

2021年4月3日土曜日

Swan Lake Beer Hazy Sour IPA


スワンレイクビールからケトルサワーリングによってできたヘイジーIPAが発売されました。サワーといえば刺すような酸っぱさがあったりするので好き嫌いがあるスタイルでしたが、最近は穏やかな酸味のサワーが増えてきたようにも感じます。

スワンレイク HAZY SOUR IPAはそうした飲みやすいサワーですが、さらに進化を遂げて甘味と酸味が同居した新感覚のテイスト。商品説明によるとオーツ麦やラクトースを加えたて(柔らか、甘さの由来となる)いるという。うんーーん、よくわからないかもしれませんがとにかく美味しい。


2021年1月22日金曜日

AJB Bread Barrel Aged Barley Wine


 

アングロジャパニーズブルーイング(AJB)のバレルエイジドバーレイワインです。ライ麦やオーツ麦さらにパンを加えてできたバーレイワインをイチローズモルトのウィスキー樽で3ヶ月熟成させたという。

このスタイルにしてはやや穏やかに感じるエステル香は熟したや林檎や洋梨の香り、さらにライ麦芽に由来するスパイシー感と心地よい酸味がとても独創的です。料理とのペアリングも楽しめそうな斬新なバーレイワインです。

AJB Bread Barrel Aged Barley Wine (ABV 9.5%)  WEBサイト>>>

2020年12月26日土曜日

Integral

 


奈良醸造の定番アイテムとして発売されているクラシックセゾンです。セゾンの故郷であるベルギーで使われているホップ(Styrian Goldings, Merkur)とモルト(Pilsner Malt, Carapils)にこだわったという。 ミュズレを抜くとハチミツのような香りがたちこめ、アルコールとエステルが奏でる熟成感のあるフレイバーと、爽やかでドライな味わいが楽しめます。セゾンならではの複雑で雅やかな味わいが魅力です。

奈良醸造 Integral(インテグラル)  Alc:7.5% IBU:24  WEBサイト>>>

2020年12月11日金曜日

小布施ワイナリー おじいさんのブランデー

 


小布施ワイナリーから発売された Eau de Vie de Raisin です。ワイナリーのおじいさんが冬のあいだ寝ずの番をしながらワインを蒸留してできたブランデーです。

コニャックで使われるシャラント式蒸留器(単式蒸留器/直火)で2回の蒸留が行なわれ、再留時にでるごくわずかなクール(中取り)だけを熟成させます。蒸留前のワイン10本に対して1~2本程度しかとれないというまさに採算度外視の芸術品。

まるで葡萄をほおばっているかのような果実感、アルコールを感じさせない優しさ、甘いフレイバーが喉の奥に広がり心さえ暖めてくれます。おじいさんのやさしい笑顔がよみがえります。